こんにちは、食・心・育を大切にするしょこいく建築士の牧野直子です。
商店街活性化の事例が、日経アーキテクチュアに載っていましたのでご紹介します。
宮崎県日南市 油津商店街という商店街です。
商店街活性化 宮崎県日南市の事例
50年ほど続いてきた商店街ですが、空き店舗が目立つようになり、シャッター商店街化してきてしまった。
そこで、日南市は、国から、市街地活性化基本計画の認定を受けたのに伴い、再生させるためのサポマネを募集。そのサポマネの木藤亮太さんが中心となって再生を始めた。
閉店して10年のスーパーの跡地を、減築して二つに分断。その一つを6つの飲食店が入るスペースに。もう一つを多世代交流モールにした。
それから、ところどころに、コンテナを導入し、コンテナショップを設けている。

新しい風を入れて商店街活性化
私の感想
フードコートのような屋台村
6店舗入ったお店は、さながらフードコートのよう。
ひとつの建物の中で、6つのお店が軒を並べ、大きなテーブルの飲食スペース。他のお店のものも頼めるらしい。
フードコートと言えば、出店する店舗は、大手チェーンの飲食店が入るケースが入ることがほとんどですが、ここは、新規の若手個人オーナーばかりということ。
若手の個人店の育成に力を入れていますよね。
若い力の導入
それから、コンテナショップもそう。
出店の敷居を低くすることで、新たな店舗の出店者を増やそうという狙いでしょう。
多世代が交流できる場所
特筆するところは、多世代交流モール。
情報発信基地になっていて、キッズスペースと、貸しスペースを作っています。
貸しスペースでは、ダンス教室や会議などで使われる。
人が集まる核となるところを作り、そこから商店街に人を流す、という考えですね。
スーパーのままでは、1000㎡ほどもあり、そこを潔く、分断。
外部の中庭を作ったことで、気持ちの良い空間もできています。
多世代交流モールの建設費は1億4000万円。
そのうち9000万円が、国の補助をあて、3000万円を日南市、約2000万円を新たに設立したまちづくり事業者が負担。
官民で進めた街作り計画ですね。
木と風と緑が、心地よさを作る
天井や壁に地域材のオビスギ材をルーバーのように使っていて、気持ちいいですね。
商店街といえば、びっしり商店がつまった通りになっているのが、普通ですが、それをあえて、ところどころ、まばらにし、緑や外の空気を入れたのが新しい空気を入れていて、商店街の価値を高めていると思いました。
人が集まる居場所、多世代モールと、自然光が、印象的です。
宮崎県日南市の、油津商店街の事例でした!
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牧野 直子
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