白い壁ばかりだと儲からない理由は?

こんにちは、店舗活性化プロデューサーの牧野直子です。

建築家の設計って、白い壁が多いなあって思います。

あれも白、これも白、そこにガラスと木目が多少入ってくるという感じが多いですよね。

建築家は建築は素材であって、そこに置く家具などによって、いかようにも空間が変化するように考える人が多い。
あとは、奇抜な形を見せるために、素材はなるべくシンプルに!という考えが多いのかもしれませんね。
住む人自らが、インテリアにこだわりがあり、バックが白だとどんな色のインテリアも作ることができる。

そんな自由さが白にはあります。

個人的な好みで言うと、でも私は、何か白ばかりだと落ち着かない感じがして、ちょっとは、素材の色を活かした壁や、左官や塗装の色もほどよく混じっているほうが安心しますね。

でも、色というのは、人間の心理と非常に密接に絡んでくることがらです。

これが飲食店だと、白の使い方は、さらに難しくなるんです。

飲食店は白は難しい

カッコイイインテリアと、飲食店として成功するインテリアは違うってこと。

白ばっかりだと、落ち着かないんですよね。
例えば、ラーメン屋さんが、壁もテーブルも椅子も全部、白だったらどうですか?

やっぱりラーメンを食べる雰囲気とは違いますよね。

じゃあ、もしラーメン屋が青だったら?
これまたちょっとイメージが違う。

そう、青のような寒色系の色も雰囲気にはあいません。

もし、真っ白な壁の中や、真っ青な壁の中でラーメンを食べると、その味も変わっちゃうような気がしませんか?

特に「食べる」ことに関しては、「色」との関係性がとても深いんです。

白い壁は飲食店には難しい

白い壁は飲食店には難しい

色には温度が関係します

寒色系は、冷たいイメージ、暖色系はあったかいイメージです。

赤だったら、あったかいイメージです。

ラーメン屋で青や白の壁がいまいち雰囲気があわないのは、寒く冷たく感じるから。
ラーメンはあったかいスープが売り。

本当はあったかいスープなのに、見た目だけで、冷めてしまったような感触になってしまったらもったいないですよね。

色を見せる「光」もとっても深い関係性があります。

蛍光灯で、ギンギン明るい部屋だと、何か緊張してしまって、料理もあまりおいしそうに見せないんです。

電球色という暖色系の茶色いあったかい色が、食べ物にはあうんですね。

これも温度との関係があります。

蛍光灯の青白い光は、寒く感じてしまう。

茶色い光は、あたたかく感じるのです。

だから、逆に、かき氷屋さん、アイスクリーム屋さんなど、冷たさを売りにする場合は、青い壁も積極的に使っていただいてかまわないと思います。

飲食店の内装を考える時は、色と温度の関係をしっかり考えてみてくださいね。

住宅だと、飽きてしまうかなあという、黄色や赤というビビッドな色であっても、飲食店なら、それが雰囲気を作りだす色になります。

飲食店が、非日常を求めるところだから、非日常の色も演出になってくるのです。

飲食店の内装の色は、温度も考えてくださいね。

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牧野 直子

一級建築士。 店舗、オフィス、福祉施設を主に設計しています。マーケティングとデザインが大好き。バレーボールとダイエット料理が趣味です。