若き才能VSベテランの技からマーケティングのヒント1

こんにちは、一級建築士の牧野直子です。

2016.03.31にTBS系列で放送された 「激突ニッポン仕事人 若き才能VSベテランの技」

若くして突出している各業界の仕事人たちを取り上げ、ベテランたちがその人たちを批評するという趣旨でした。

テレビ的に対決をあおってるんですけど、マーケティングの視点で見ると非常に面白かったです。

なぜこの若い人たちは、お客さまから選ばれているんだろう。
どうして本来とは違う方法なのに、支持されているんだろう。

そういう視点で見てみると、その奥底に流れている、マーケティングのヒントがわかります。

出演している方たちは、

「修行3か月、開店1年でミシュランを取った」すし職人

「お客様の意見なんて聞かない」カリスマ美容師

「お客にタメ口を言う」カリスマショップ販売員

「せりに行かない」仲買人

「お客様は神様は死語」という旅館の若女将

といった方たち。

ポイント1 :再現性

普通は、10年かかって一人前になるすし職人
それを3か月で習得させる、すし学校の紹介でした。

普通のすし職人は、じっと、親方の技を観察することが修行。すしを握らせてもらえるのは、5年目以降。

一方、すし学校は、技術を習得させるために、図解のテキストあり、手取り足取り指導。入校2日目からすしを握る練習をしています。
練習しないと上手くならない。ごもっともです。
難しいマグロの目利きは、専門業者にまかせればいい。

脱サラした人など誰でも取り組みやすいように、修行の期間を3か月という期間に短縮。できるところとできないところを、きちんと分ける。
味だって、しっかりレシピ管理しているので、保証されている。

つまり、再現性がとても高いということです。

ビジネスを広めるスピードを速くするために、「再現性の高さ」はとても大きなポイント。

職人不足のこの時代の打開策になるでしょうね。

修行3か月のすし学校

修行3か月のすし学校

ポイント2 :プロデュース

カリスマ美容師さん、カリスマショップ店員さんに当てはまることは、「プロデュース」です。

お客様の要望のヘアスタイルにしない、お客様に似合わない服は買わせない、これは一見、サービス業としては致命的と思われますが、 彼らは、美容師、ショップ店員から、「プロデューサー」という立場にうまく移行させて成功しています。

洋服を売りたいから、本当はそんなに似合っていなくても、「お客様、そのお洋服似合ってますよ~」と販売員さんに勧められることは多々あること。
家に帰ってきてみたら、やっぱり今ひとつ。

そんな時、友達や彼氏のように、ちゃんと、似合ってる、似合っていないを教えてくれる店員さんだったら、信頼できる。

その時は服が売れないかもしれないけど、きちんと教えてくれるということに信頼を持って、次に来店してくれる。
そういう思いが、今の時代は、来店動機につながるんですよね。

美容師さんだってそう。

好きな髪型と似合っている髪型は違う。
骨格や顔や体形のバランス、口角、などから判断し、より美しく見える髪型をプロデュースしていました。

ロングだと、ちょっと重々しかった印象の女性が、バッサリ髪を切ると、明るい表情が目立ち、若若しく見えるようになるので、不思議。

「髪を切る」という行為を、「似合う髪型を教える」ということにシフトさせることができたからこそ、その美容師さんは、革新を起こせたんですよね。

この企画からは、気づきがたくさんありました。

長くなってしまったので、次の記事に続きを書きます。

若き才能VSベテランの技からマーケティングのヒント2

革新派から見る、儲かりのヒント見えてきましたか?
ご自分の職業でも、応用できるといいですね!

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牧野 直子

一級建築士。 店舗、オフィス、福祉施設を主に設計しています。マーケティングとデザインが大好き。バレーボールとダイエット料理が趣味です。